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2009年5月28日 (木)

まだ、インチキを続けるのか?

社説http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/167937.html

年金試算 5割の約束をどうする(5月28日)

 厚生労働省が将来にわたる公的年金受給額についての試算をまとめた。

 二〇五〇年度に、現役世代の平均手取り収入の五割に相当する厚生年金を受けられるのは、妻がずっと専業主婦だった世帯だけだという。

 これでは老後の不安、公的年金に対する不信は増すばかりだ。年金のあり方についての根本的な議論を求めたい。

 厚労省は〇四年の年金改革で、会社員の夫と専業主婦の世帯をモデル世帯とし、年金開始時の受給額を、将来も現役世代収入の五割以上にすると約束した。いわゆる「百年安心の年金」だ。

 今年二月には、このモデル世帯の将来の年金推計を公表し、三八年度以降、開始時の受給額は現役収入の50・1%になると強調した。

 この時、多くの国民はモデル世帯以外でも、同程度の水準の年金を受けられると思ったのではないか。

 それが違っていたことが、世帯の類型別に給付水準を示した今回の試算で明らかになった。

 五〇年度に六十五歳となり、初めて受け取る厚生年金を、その時の現役世代の収入と比較してみると、共働き世帯が現役の39・9%、男性単身者が36・7%、女性単身者は45%にすぎないという。

 しかも、共働き世帯は増える傾向にあり、〇七年度でモデル世帯の数を百六十万世帯も上回っている。

 モデルの設定が実態とかけ離れている。「五割維持」の約束はすでに破綻(はたん)していると言うしかない。

 家族の働き方の違いで、年金水準に大きな差があることに、不公平感を募らせる人もいるだろう。厚労省に納得できる説明を求めたい。

 試算では、年金保険料と受給額に関する世代間格差についても推計した。モデル世帯で、来年七十歳になる人は、支払ってきた保険料の六・五倍の厚生年金を生涯で受け取れるが、三十歳以下では保険料の二・三倍しか受給できない。

 格差は〇四年の想定より広がっている。国民年金も同じ傾向だ。若い世代の年金不信の高まり、保険料納付率の低下が懸念される。

 試算の前提となる賃金上昇率などの見積もりには甘さがある、とかねて指摘されてきた。「百年安心」の看板が大きく揺らいでいる。

 公的年金のあり方が今のままでいいはずはない。衆院選でも大きな争点になるだろう。

 厚労省は問題点を洗い出し、試算の根拠となったデータとともに、国民に分かりやすく説明してもらいたい。国民の判断の材料になるよう、国会でも与野党がこの問題を真摯(しんし)に議論してほしい。

cf.蓮舫http://www.webtv.sangiin.go.jp/generator/meta_generator_wmv.php?ssp=10960&on=1243485751&si=efd573dc0decdf89deded5dbddfafe2f1&ch=y&mode=LIBRARY&pars=0.1721246158021188

「年金100年安心」の空虚 森永「ウソついてましたと…」 http://www.j-cast.com/tv/2009/05/27041974.html

「年金100年安心」の空虚 森永「ウソついてましたと…」

2009/5/27      このエントリーを含むはてなブックマーク はてなRSSに追加 この記事をBuzzurlにブックマークする この記事をクリップ! Yahoo!ブックマークに登録 newsing it!   コメント(9)   印刷

   <テレビウォッチ>民主党の蓮舫議員がかみついた。きのう(5月26日)の参院予算委。「片働きと共働きの数が逆転しているのに、モデル世帯に片働き世帯を置いておいて、5割給付の水準を維持しているというのは、誤解を生みませんか?」

ごめんなさいと言うしかない

   きのう厚労省が発表した、厚生年金の試算。モデルとした「片働き専業主婦」世帯のもらえる率が高い割合になっているが、他の世帯類型で共働きや単身男性では5割を切った。

   蓮舫議員の追及はこれを指す。「給料は毎年2.5%ずつ上がる、運用利回りは4.1%という前提が壊れたら、政府の公約はあっという間に崩れる。もはや制度を見直すべき時期にあるのではないか」

   舛添厚労相も「いろんなデータを出しながら検討したい」と苦しい。

   公約というのは、03年10月の郵政選挙で安倍晋三(当時幹事長)がいった「皆様の年収の50%は絶対に保証していきたい」というヤツだ。今回の試算でも、2050年になると、5割給付はかろうじてモデル世帯だけになってしまう。

   街の声は、「年金に期待してないから」「それに代わる別の貯蓄とか備えるしかない」という。それじゃあ年金の意味がない。国民の意識では、年金はとうに破綻しているわけだ。厚労省の危機感の薄さは、何なのか。

   森永卓郎は、「モデル世帯でもこれからどんどん下がっていく。だからもう、根っこから直さないとダメなんですよ」

   落合恵子は、「こういうのは普通、嘘つきというんじゃない? 100年安心なんてね」森永は、「100年不安心プランと呼ぶか、ウソついてましたごめんなさいと言うしかない」

   落合は、「わからないのは、総選挙を前にして、あえてこの資料を出したのは、どういう意味ですか」

   森永は「5年に1度出すので、出したくなかったが時期がきちゃった」

   鳥越俊太郎は、「これじゃぁ、若い人はますます年金納める気にならない」

   こんなことは、10年も20年も前から予測可能なのに、厚労省は当面の足し算と引き算しかできないらしい。

   にしても、新聞は厚労省の発表でいっぱい。蓮舫議員の生きのいい追及は、ひと言も出ない。あらためて、テレビの映像には面白い力があるなと実感。